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一部マニア向けとして生まれたメイド・カフェ。
要はメイドの格好をした女性が接客するという形態の店は、
一時期爆発的に生まれたが、消えるのもまた早かった。
しょせんマニア向けという限定的な経営形態では限界があるのは目に見えていた。
だがここに、ファミリーレストランを展開するある企業が、進出してきた。これは驚きを持って迎えられた。
万人向けのレストラン経営の企業が、一部の人間を対象とした分野の経営に乗り出したのだから。
確かに同じ様な接客業だが、対象はかなりレアな嗜好の人間達だ。だから上手く行くわけがないというのが大方の見方だった。
だがその企業も勝算無しでやろうというわけではなかった。有力な切り札を用意していたのだ。
それはファミリーレストラン業界では知らぬ者は居ない、ある人物を投入してきたのだ。
といってもそれは経営者では無い、接客を行うウェイトレスだった。しかしただのウェイトレスではない。
若い女性達を中心に絶大な人気を誇る、『ブルーウィンド』の元ウェイトレス、木村夏樹嬢（１９）である。
そして彼女に加え、レベルの高い女性陣を取り揃え、『ブルーガーデン』は業界に旋風を巻き起こす。
我々は今後ともこの『ブルーガーデン』に注目していきたいと思っている。