僕はウェイトレス？�U

ブルーウィンドに新たに加わることになったウェイトレス，その名は飛鳥大和。
さあこれからどうなるのだろう？

「ぼくの名前は、飛鳥　大和です。よろしくお願いします。」
「ウェイトレスするのに大和って名前じゃおかしいわね。それじゃあ今日からあなたは大和　飛鳥よ。」
「いい名前ね。飛鳥ちゃん。私はクリス。ここで1番古くからいるウェイトレスよ。」
「私は斉藤雅美、ここのマネージャーよ。ところで、アルバイト代だけど、６時までは時給５８０円よ、それ以降は、時給６８０円ね、あと、寮が近いから、予定外で応援をお願いした場合は時給６８０円でお願いするわね、そして寮費は、月１５０００円でどうかしら？」
「月１５０００円ですか？」
「ええ、ガス・電気･水道代込みでね。」
「ハイ、それなら判りました。あの。さっき寮があるって言ってたんだけど、どこにあるんですか？」
「すぐ裏よ。歩いて2分ってところかな？」
「どこかこの近所に高校はありませんか？」
「白川町から通うんじゃなかったの？」
「まだ、手続きとってないからここの寮に入れるならここから通ったほうが便利かと思って」
「そうね、ここに来ているアルバイトは御崎高校と服部学園の子が多いかな？」
「じゃあどっちかにします。」
「ところで、ここの制服のときは下着も女性用のものを身に着けてちょうだいね。」
「どうしてですか？」
「うーん、そうね。そこに落ちてる消しゴム拾ってくれる？」
よくわからないが、飛鳥は腰だけを折って床に転がっていた、消しゴムを拾うと雅美に渡した。
「今みたいなときに困るからよ。」
クリスから言われても訳がわからないような飛鳥に、クリスは立ち上がり飛鳥に背を向けてこう言った。
「女の子は物を拾うときは必ずしゃがみこんで拾うの。あなたみたいに腰だけ曲げて物を拾うと、こうなるの。」
クリスは後ろを向いたまま腰だけ折るようにすると、その動きにつれてスカートがめくれていき、下着が見えた。
「無意識で行動したときに、男性ものの下着が見えたらおかしいでしょう？」
クリスの言葉に飛鳥は無言で首を縦に振った。
「だから飛鳥は、下着も制服の一部として、必ず着てきてね。」
雅美の言葉に飛鳥はしぶしぶ頷いた。
「雅美、メジャーある？」
「ええ、ここにあるけど？」
雅美が机の引き出しからメジャーを取り出すと、クリスはそれを受け取り飛鳥の前に立った。
「ハイ、腕上げて。」
クリスに言われるままに飛鳥が腕を上げると、クリスが飛鳥に密着するようにして、飛鳥の背中に、メジャーをまわした。
飛鳥がどぎまぎしていると、クリスはメジャーの数字をすばやく読み、身体を離した。
「バスト７３ｃｍ　スレンダーだからＡカップでいいかな？」
クリスの独り言を聞いた飛鳥は真っ赤になって抗議した。
「な、なな、なんですかＡカップって？」
「もちろん、ブラジャーのカップよ。」
「ブラジャーまでつけるんですか？」
「当たり前よ！あなたと同じ年頃の子はみんなブラジャーつけているでしょう？つけないとおかしいわよ。」
「ウェイトレスの制服を着て、ブラジャーをつけ、パンティをはく、これじゃあまるで変態ですね。」
「収入を得るということは大変なことなのよ。それくらい我慢しなさい。それともあなた自分でブラとパンティ買いに行く？」
クリスに言われ、ナツキはあわてて首を横に振った。
「とりあえず３着くらいは用意してあげるから、あとは自分で買いなさいよ。女の子は綺麗好きなんだから、下着は毎日変えなきゃだめよ。」
クリスはそういうと、「さあ仕事、仕事」と言って事務室を出て行った。

呆然としていた飛鳥に雅美が声をかけた
「じゃあ、寮に案内しましょうか。」
雅美に連れられていくとそこはアパートの1室だった。
「ここは1LDKだからこの部屋をあなたが使えるようにするわね、LDKとバス･トイレはみんなの共用だから汚さないでね。」
案内された部屋にはパイプベッドと簡単な机があるだけだった。
LDKには小さな冷蔵庫とテーブルとイスが２客あるだけで、テレビなどはなかった。
「ここはシャワー室代わりに借りたの、だから何にもないけど、みんなの休憩室でもあるの。綺麗に使ってね。」
飛鳥は部屋をぐるっと見まわし、にこりと笑うと
「もっと女の子の部屋になっているかと思いましたが、さっぱりとしていていい部屋ですね。気に入りました。
ここはいつから使えるんですか？」
「いつでもいいわよ、明日からでもいいわよ。」
「じゃあ、明日は転校の手続きをしに家に帰ります。あさってにはここに入りたいと思います。」
そういって飛鳥は帰っていった。

つづく
（2003/07/07）